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室内を対象とした汚れの予防対策 .1 ほこりなど空気の汚れ対策 – その1 /第二編 1-3 

 
● 1-3 室内を対象とした汚れの予防対策(発生防止や発生量を減らす)

1-3.1 ほこりなど空気の汚れ対策(ハウスダスト、ウイルス、花粉、煙などを含む)

 現代の密閉化された室内環境における、「ほこりなど空気の汚れ」の予防対策はとても重要な事となる。とくに、空気汚染が深刻な問題となっている都市型住宅など、衛生的な室内空気環境についての対策を行うことは、居住者の健康において無視できない存在となっている。さらに、”ほこり”は住まいの汚れの中でも大きな割合を占めており、ほこりを除去すれば日常的な掃除の半分終わったといっても良いほどであるため、住まいの掃除をラクにするためにも大切な対策となる。

ほこりなど空気の汚れの対策ポイント ・・・ 汚れにくい環境を作る
◎ 室内への侵入を防ぐ
◎ 室内の汚れにくい設計と建材選び
◎ 室内のほこり(浮遊塵)を速やかに室外へ除去する
 
汚れにくい環境を考えるときに、他の法則を採り入れることでも汚れにくい環境を作ることができる。各法則はそれぞれが深い関係で結ばれており、互いに組み合わせて使用することで、大きな効果を生むのである。

 

【1】室内への侵入を防ぐ対策(窓や玄関などの開口部の対策)
外気と一緒に外から室内へ侵入してくる、ほこりなど空気の汚れを防ぐ対策をしていく。そのために、ほこりなど空気の汚れは何所から室内へ侵入してくるのか、外部からの侵入経路について考える。ほこりなど空気の汚れは、「気流に運ばれて窓や玄関などの開口部から入る・人や物に付着して入る・泥として靴などに付着して入り乾燥破砕などの経路で室内に侵入してくる」などが考えられる。これらの侵入経路のうち1番重要な対策として、外部との境にある窓や玄関などの開口部についての対策を主に行っていく。

窓や玄関などの開口部の対策 ~ 外からの汚れの侵入を防ぐ ~
(1)窓などの開口部に多機能ルーバー (2)窓などの開口部に網戸を取り付ける    (3)玄関マットなどによる対策

(1)窓などの開口部に多目的ルーバー
室内の掃除という観点から考えると、窓などの開口部に多機能ルーバー(外付け)を取り付けることで、雨や風や雪などを遮断し、室内にほこりなどの汚れが侵入するのを減少させる効果が期待できる。風の強い日でもルーバーの角度を調節すると、窓を開けて換気することができ、通風の調節も行える。その他に、『 目隠し 』、『 採光 』、『 日除け(遮熱)』、『 防犯 』などの効果があり、室内に取り付けるブラインドよりも、室外に付いているので汚れが目立ちにくく掃除がラクでエコ(省エネ)といえる。これらのことからも、開口部の外側で行う多機能ルーバーは、室内の掃除をラクにする建材と考えている。

ただし、ルーバーをつけることで窓の外面掃除がしにくい環境となったり、設置場所によってはルーバー自体の掃除が困難になるなどのデメリットもある。その他、組み合わせることが出来ない窓のタイプもあると思われるので、ルーバーを取り入れる際には注意が必要となる。(※1:ルーバーとは細長い扁平部材を水平または垂直に組んで開口部の前面に取り付けたもの。採光調整や、目隠し、通風・換気の制御に使われる) 
*下記の画像はYKKAPのHPより

 

   

室内ブラインドやカーテンに比べ省エネ効果は2倍以上 [陽射し遮蔽効果の比較]   

※日本外付ブラインドシャッター協議会資料より

   

 2)ルーバー操作で快適な居住性が実現
私の注目している掃除がラクな多目的ルーバーは、電動シャッターにブラインド(ルーバー)機能が付いているものである。
電動で操作がラクであり、窓の外側掃除もルーバーを収納すれば通常に行えるのが良い。
ルーバー機能を搭載した「電動ブラインドシャッター」など便利 ・・ 例)画・YKK AP

   

外付けルーバー & ブラインド入り複層ガラスサッシなど

   
ブラインド入り複層ガラスサッシは、ブラインドが複層ガラスの間にあるため掃除不要といわれており、掃除がラクと予想される。ただし、経年による故障やアクシデントにより、複層ガラス内部に汚れやカビが発生した場合、日常的な掃除では対処できないものと思われる。

 

(2)窓などの開口部に網戸を取り付ける
設計の際、通風を考えた開口部の設置により、汚れを室内から速やかに除去できる。そして、開口部に網戸を取り付けることで、窓を開放した際に入り込む外気は網戸を通過して室内に入るためフィルターの役割を果たし、汚れや害虫などの侵入を防ぐ効果がある。網戸はロール式のものを使用すると、オフシーズンはネットを収納でき、ネットの汚れを防ぐ事が出来るので汚れにくいし掃除がラクになる。(花粉・ほこり対策用網戸などもある)

   

 

(3)玄関マットなどによる対策
玄関は外部と室内との境の役目を果たす場所であり、住まいの中でもよく使用する大開口部となる。
そして、ほこり汚れ等の室内侵入経路の一つであるため、予防対策を行うことで日常の掃除をラクにできる。代表的な対策として、玄関にマット類を設置する方法がある。玄関扉の外側にマット類を設置することで、靴の裏に付着した汚れなどを吸着または除去し、汚れの室内侵入を効果的に減少させる。この方法は、店舗やビルやマンションのエントランスなど多くの建物で使用されている実績を持つ。

★玄関マットいろいろ

   

 

・・・ 次回は、 「ほこりなど空気の汚れ対策 – その2(【2】室内の汚れにくい設計と建材選びによる対策)」 について紹介する。